フリーランス・システムエンジニアという選択肢
はじめに
働き方改革とよく耳にするのですが、フリーランスも選択肢のひとつだと感じます。フリーランスについて、不明瞭な点が多く選択肢にすらあがらないと言う方向けにまとめたいと思います。特にシステムエンジニアは、店舗が必要とか、従業員が必要とか、設備が必要とかないので(あってもスマホとパソコンぐらいかな)フリーランスになりやすい職業だと思います。
フリーランスとは
シンプルに言うと個人事業主と同じです。法人化していない事業を営む人です。開業届を出して、確定申告し税金を納めます。あとは自由です。ですが全て自己責任です。病気をしても有給休暇はありません。プロジェクトエンドをむかえても次の仕事を割り当てる営業もいません。誰かが経理をしてくれることもありません。フリーランスは自由ですが、自己責任の厳しい世界でもあります。
フリーランスのメリットは
フリーランスの支援
ということで一旦、ハードルをあげておき、実は最近はいろいろなサービスがあり、フリーランスになることのハードルが下がっていると思います。(どっちやねん)営業が得意でない場合、営業代行のサービスがあります。冒頭であげたとおり、働き方改革と言うことで追い風が吹いているようにも思います。一方で派遣法の強化や、偽装請負の取締強化などを例にフリーランスの仕事が減ると言われています。どちらが正しいでしょうか。わたしは「まっとうな」フリーランスには追い風だと思います。派遣法の強化や偽装請負の取締強化は、社員の労働から利益を搾取するだけの会社が稼げない様にしていることで、労働者保護の観点からブラックな会社を規制しているのだと思います。では本題に戻り、以下の様な支援があります。
- 営業代行 案件を紹介してくれるサービス(エージェント)があります。自分でお客さんを確保する必要はありません。自分にあう案件に従事しお客様に喜んでいただくだけです。
- 経理 エージェントが決算、申告のお手伝いをしてくれます。税理士も指導してくれます。
- 福利厚生 エージェントもフリーランスの確保に必死です。けち臭い会社より、充実したものを提供してくれます。
- 保険 働けなくなったら、がんになったら、死亡したら、過失によりお客さんに損害をあたえたらの保険があります。それも格安。今の保険やめて、これに加入したぐらいです。
この辺りのサービスに関しては別途、ブログに投稿します。
待てない人のために、キーワードだけ
- 営業代行 ・・・PE-BANK
- 損害賠償保険 ・・・フリーランス協会
- その他保険 ・・・PE共済
サラリーマンは優遇されている
やる気もあり、能力もある。それでは独立だ―。ってなりますが、やはり、日本は労働者に有利です。金銭面で言うと、まっとうな会社であれば、会社員で一生終える方が幸せに思います。それではどちらが有利かの比較をご参考までに。
モデルとなる世帯:本人・妻・子供(小学生)
金額は丸めています。リアルな金額だと思いますが、正しくは各種情報をご自身でご確認ください。
サラリーマンの場合
額面給与 450,000/月 健康保険 28,000/月 厚生年金 40,000/月 所得税 10,000/月 住民税18,000/月
フリーランスの場合
サラリーマンの額面給与と同額の売上で青色申告をし、年金をサラリーマンと同額にした場合
売上 450,000/月 国民健康保険 74,000/月 国民年金 33,000/月 国民年金基金 47,000/月 所得税 9,000/月 住民税17,000/月
★見るべきポイント
・会社が社員のためにしていること(強制・任意)
・税金について
・健康保険、厚生年金はサラリーマンが支払う同額を会社がプラスして支払います。会社が強制的にすべきことです(←メリット①)例では健康保険、厚生年金の額 68,000/月をサラリーマンが知らないところで払ってくれてます。フリーランスの国民健康保険が高額ですが、会社の健康保険の任意継続をできれば、2年間だけ33,000/月にできます。ここではあげていませんが雇用保険も知らないところで支払います。 会社が社員を雇うのにお金がかかると言うのはこのあたりが理由だと思います。
額面給与 – 必要経費 – 所得控除 = 課税所得
課税所得に料率をかけて算出されます。サラリーマンの場合、領収書等を保管せずとも135,000/月を必要経費にできます。(←メリット③)ここにあげたフリーランスの例では、社会保険の支払額は所得控除にできるので、課税所得が低くなり、税金が安くなりました。本来は事業に関わる経費を帳簿に示し、資料を保管して、必要経費として課税所得を減らした結果、税金を減らすことができます。努力が必要になります。このフリーランスのモデルは青色申告をすることで650,000/年の所得控除をしています。これも努力のひとつです。なにもしなくても課税所得を減らせるのはサラリーマンだけです。
まとめ
例であげた通り、フリーランスの売上がサラリーマンの額面給与と同額の場合、フリーランスが不利です。退職金や福利厚生がない会社でもサラリーマンの額面給与より、130%以上の売上を確保でないと金銭的なメリットが無い様に思われます。金銭的なメリットを考え、フリーランスになるのであれば、売上から社会保険、税金等のシミュレーションをしっかりとしてください。私の場合、幸運にも150%を超えたので金銭的なメリットも十分出ています。将来的には起業も考えています。ワクワクがとまりません。