サラリーマンから見た「会社の価値」
はじめに
私はサラリーマンとフリーランスの仕事人生を比較し、フリーランスの道を選びました。その時、サラリーマンであり続けるメリットも考えました。検討の際に考えた計算式があるので、これを共有したいと思います。フリーランスのシミュレーションはこちらの記事をどうぞ
サラリーマンのメリット計算式
・数値的判断
サラリーマンとしての価値 = 自身の市場価値 × 相乗効果 + 会社のブランド
サラリーマンへの投資 = サラリーマンの給与(額面) + 経費 + 社員のために実施していること
会社に所属することの付加価値 = サラリーマンとしての価値 ー 自身の市場価値
サラリーマンへの投資限界 = サラリーマンとしての価値 ー サラリーマンへの投資
市場価値からみた給与 = 給与 ー 市場価値
・非数値的判断
会社の将来性、安定性
国の労働者支援(有給休暇の取得後押し)
社会的信用
これで検討した結果、フリーランスを選びました。逆に言うと、この計算式でサラリーマンであり続ける選択もできました。ということは、会社がどの様にすれば、居心地の良い会社であり続けるれるのか、の答えでもあります。この式で会社が直接関与できることは、相乗効果、会社のブランド、社員のために実施していることです。会社は、まずサラリーマンの価値をあげることをおこない、次に社員へ還元するかになります。
具体的な試算
・数値的判断
70万 = 60万 × 1.08 + 5万
70万は技術者が現場で働くことでの契約金額です。市場価値の60万はフリーランスのエージェントに職務経歴書を提出して相場感を確認した結果です。相乗効果は1.08としました。営業が相手の言い値で契約することはなかった(5万) 程度と感じています。その他、社内にある技術等でなにかの相乗効果があったと感じていません。会社のブランドに5万としたのは法人のため、非法人であれば0だと感じています。
54万 = 45万 + 1.5万(交通費) + 7万(社会保険の会社負担)+ 0.5万(懇親会等)
45万は額面給与・賞与を12(月換算)で割ったものです。退職金、福利厚生、社員研修等の会社が社員にしていることを金額にして付加してください。 会社はサラリーマンに対して見えないところで多くのことをしてくれています。 7万は給与明細の厚生年金と健康保険と雇用保険の同額です。この例では退職金はなかったものとしています。
10万 = 70万 ー 60万 → 「経営力」の判断材料
16万 = 70万 ー 54万 → 「給与があがる」可能性の判断
ー15万 = 45万 ー 60万 → 「独立可否」の判断材料
様々なことを検討した結果、相乗効果があげられない点に納得できず、フリーランス及び起業の道を模索する様になりました。本人は現場でお客様に喜んで頂けるように努力し、同じ現場に数名の技術者を別途受注もしましたが、会社チームで成し遂げた感を得ることでできなかったのでフリーランス、起業で挑戦したいとの気持ちに大きく傾きました。
まとめ
いかがでしょうか。リアルな数値で検討すれば、何に納得がいかず、何に不安を感じるのか理解できると思います。従業員を安く働かせることは確かに経営者の力量ではあります。ですが、そこにしか強みがない場合、ハッピーな未来はないと思います。経営者は相乗効果を高め、付加価値をあげて、高い売上と利益率を実現する努力が必要です。逆に言うと、社員は相乗効果を出し続けられる様な人材でないといけません(求めるばかりではいけません)そして、これの考え方を肝に銘じ、私は起業できればと思います。